2007年10月15日月曜日

和歌山新報コラム

24日掲載のコラムです。

元、地方紙編集長のSさんに100点!と。

 

わさびの里さらさら20

 

 栗拾う足元に咲く可憐な山ホトトギス、頭上にはアケビの深い紫・ザクロの彩り。それらに微笑む季節となりました。

 今年は山の柿や栗が豊作で、日々その恵みに感謝しつつ、柿酢や秋の酵素作りに勤しんでいます。

 前回、和歌山県内で起きている風力発電計画の問題点について述べました。それからの約二ヶ月で、風力発電計画に関する約3600名の要望署名が集まり、今月県知事宛に提出する運びとなりました。

 わたしたちの署名は、「和歌山県独自のガイドラインを持つ事(他県には有り)

「林立する風車(87基の大型風車計画)の景観は、世界遺産の"危機遺産リスト"となりかねないので撤回」、「県民にわかりやすい情報公開を」という三点を要望するものです。

 特に環境調査に関しては、広川町で健康被害による夜間停止という事態が現実であるにも拘らず、騒音・低周波音の測定義務すらないのです。9月の県議会で、山下大輔議員が県内における風力発電計画に関しての質問を提出し、「十分チェックした」という答弁がなされましたが、では土砂崩れを危惧する日高町上志賀地区の23名の住民決議で、10月着工の工事(12基・総工費60)が延期見直しとなった事はどう説明されるのでしょうか?

 署名活動中、県外からも沢山の署名が送られてきました。2週間に一度のペースで勉強会を重ね、全国各地で様々な問題提起がなされている事も知りました。

又、同じ志をもつ方々と情報交換することで、多くの学びを得る事が出来ました。

 署名を集める際に、「原子力発電より"まし"」という声がありました。"よく"考え、"よく"学び、"よく"行動する事において、"まし"はありません。

 丸6年、山の恵みに感謝し土に玉の汗を流す日々は、日本のそして和歌山の山々がどうあれば良いのかを示唆してくれるものでした。

 風車による健康被害者宅のおばあちゃんの言の葉です。

『自分らがこんげなことになるとはおもてもみなんだよ。えらいめにおうてのう。』

           

               蒲公英工房主宰 キルト作家

                           黒田街子

 

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