2007年10月31日水曜日

初島にも

多数の署名を集めて下さったUさんより電話がありました。
初島に住むお友達より、突然風力発電計画の説明会が開かれ
驚いているというものです。
このブログを読むようFAXしたいのでとの事でした。
 
初島の皆さんへ
由良町の地権者Tさんは、「納得できないまま大きな手裏剣
を、先祖代々関わってきた山々に突き立てる事は出来ない!
」と印を押す事を拒否しています。
自分の山は手遅れでも、他の地区の方々の為に活動・発信し
たいと仰って来ました。
Yさんに初島の計画を伝えると、『お偉いさんもその下の人
も、何に洗脳されたかわからないけど、和歌山中が狂ってい
るね。』と。
情報も含めて、わたし達の出来るお手伝いはさせていただき
たいと思っています。
風力の勉強会を、11月25日 10時より我工房にて開き
ます。午後1時からは、低周波音被害について汐見先生にお
話を伺います。是非、ご参加下さい。
 
 
先日の"茅の家の集い"の折、参加者のお一人が、「ま、和
歌山の山々に100基も風車が建つなんて事は無いでしょう。
そこまで行くまでに止まりますよ。」と仰いました。
何の根拠があってそのような考えにいたるのか不明ですが、
現実には工事も計画も着々と進んでいるのです。
雨司山では工事による土砂崩れが起きており、夜間に補修工事
をしているとの噂もあるようです。
 
自分たちの県に何が起こっているのか。何を未来に遺すのか
よく考えて生きましょう。

2007年10月24日水曜日

要望書

                                       要望書
 
   「風力発電による危険性と景観破壊は和歌山県には不必要」
                                
                                        2007年10月吉日

 和歌山県知事 仁坂吉伸様

                       

                                   和歌山の「いのち」と「景観」を危惧する者一同

                                                       世話役 黒田街子

         

 和歌山県内における風力発電計画に関する要望・署名を提出します。

 

和歌山県内で一部の人しか知らされていない風力発電施設計画は、発電機による人体被害の危険性と、世界遺産への景観破壊を孕んでいます。このような国・県の施策に対し、良識ある県民及び全国の心ある人々・3943名の反対署名が集まりました。ここに、3943名の署名を添え、仁坂県知事様の基本的な考え、具体的な取り組みにつきまして「公式なご回答」をお願いするものです。

僅か二ヶ月の署名活動において、この計画反対の声の多さは一体何を意味するものでしょう。

国・県政において、取り返しの付かない施策が莫大な予算執行を伴うにも関わらず、一部の人にしか知らされていないことは、風力発電計画のもたらす問題の重大さを超えて、そこに不気味さをも物語っています。

わたくしたちは、中紀の風力発電計画を3ヶ月前に知り、小学校や中学校で習うクリーンエネルギーという美名の風力発電全般について、月二回の勉強会を重ねて来ました。その結果、外国ではクリーンであっても、国土が狭く人口密度の高い日本では、風力発電機より発する低周波音は、直截的に人体に健康被害を引き起こす危険性が非常に高く、現に、和歌山県民にもその被害者が現れていることを知りました。

 

一方、建設予定地は「渡り鳥」のルートであったり、歴史的意義や価値のある建造物の景観を遮ることも判明しました。さらに、わたくしどもの調査研究において、不気味な圧力を感じたことも事実であり、証拠写真をインターネットで公開準備中です。この中に、国・県職員がいると面白い問題へと発展するでしょう。

また手抜きとも考えられる環境アセスメントに関する疑問は大きく、国・県政への不信感も募っています。

 

建設反対の立場から、低周波音の健康被害に関して、その専門家でいらっしゃる元京都大学教授・汐見文隆先生はその都度、計画案の全面撤回を叫ばれました。広川町では住民の健康被害が現実のものとなり、窮余の策として発電の夜間停止が実施されはしたものの、後には取り返しのつかない新たな風力発電公害となりつつあります。

このように、低周波による人体への健康被害は科学的に立証されているにも関わらず、他の地域では執拗と思える程に、風力発電機を里山の近くに建設しようとする計画が進められています。

しかしこのような中、山の斜面と風力発電施設がもたらす土砂災害を懸念し、一基の建設も許さないと反対決議をし、計画案の全面見直しまでこぎつけた日高町上志賀地区もあります。

 

 世界遺産として世界に誇る熊野古道。しかしこのままでは、夥しい数の風力発電機の林立する様が、熊野古道に通じる国道から目に入ることでしょう。これが現実となった場合、世界遺産の「危機遺産リスト」に登録されるという事も起こるやもしれません。

 ここに、県独自のガイドラインを作り、環境アセスメントを手抜くことなく公明にし、風力発電機の危険性及び景観破壊、現計画をガラス張りにするなど、県民に対し誠実に周知徹底することを要望します。

 

 内村鑑三は『後世への最大遺物』という講演の中で「我々を育ててくれた山、河、これらに私が何も遺さずには死んでしまいたくない、との希望が起こってくる。・・・私がドレほどこの地球を愛し、ドレだけこの世界を愛し、ドレだけ私の同胞を思ったかという記念物を、すなわち英語でいう Memento を残したいのである。」と若者に語り掛けています。

 

 未来の子ども達へ、わたくしたちは、後世への清い決意を遺したいと思います。

『神々の在す紀州の山並みに、風力発電機は決して建てさせない!』と。

 

 

署名提出しました

昨日、出張より戻り、ぎりぎりまで署名を集めて下さった
Uさんよりの封書を開けると、432名分の署名があり、
感動しました。
総計、3943名の署名になりました。
 
県庁、循環型社会推進課に同行して下さったのは、地元より
Tさん、署名のUさん、是非にとSさん、そしてわたしの計
4名。
受け取られるあちら側は、課長のTさん他、同課の2名の3
名。
取材に、ツー・ワン紀州のKさんが来られていました。
後に、毎日新聞社のM記者の取材を受け、明日の朝刊で伝え
ますとの事。
 
まず、こちらから要望書にも書かれている三点の要望につい
ての趣旨をのべました。県独自の環境アセスを作る、景観破
壊である風力発電計画反対、情報を県民に明確にするという
ものです。
Uさんより、はっきりした回答をもらうまでは帰りません、
Sさんよりこの県で起こっている事をはっきり伝えて欲しい
、Tさんより、地権者として全く納得のいかない事業計画で
あり不安が大きい、という事を伝えました。
最も言いたい事は、"国策"で片付けないで欲しいというも
のである事だと話した上で回答を訊きました。
 
課長から、県サイドでは今の所、ガイドラインを新たに作ると
いう計画はない、情報開示に関しても国が各事業者と進めてい
るので、県として詳しい状況がつかめない。ただ、景観に関し
ては、土木課と共に景観条例を作る方向で、広く県民の方々の
意見を頂戴したいので、県のサイトに書き込みして下さいとの
話がありました。
 
『この3943人が風力発電は和歌山の景観に合わない』との
意志を表明している事実をここへ届けているので、それを重く
受けとめて下さいと伝え、知事による正式な回答を求め、その
回答を、同じように活動している他県の方々も待っている事を
伝えました。
 
 
和歌山に住んで、30年という年月が過ぎました。
この国のかたちが全く見えなくなっている昨今、30年ここに
住んだ「証」を示しました。
「子供たちにとってわかりやすい大人でありたい」、その一念
です。
 
 

2007年10月15日月曜日

和歌山新報コラム

24日掲載のコラムです。

元、地方紙編集長のSさんに100点!と。

 

わさびの里さらさら20

 

 栗拾う足元に咲く可憐な山ホトトギス、頭上にはアケビの深い紫・ザクロの彩り。それらに微笑む季節となりました。

 今年は山の柿や栗が豊作で、日々その恵みに感謝しつつ、柿酢や秋の酵素作りに勤しんでいます。

 前回、和歌山県内で起きている風力発電計画の問題点について述べました。それからの約二ヶ月で、風力発電計画に関する約3600名の要望署名が集まり、今月県知事宛に提出する運びとなりました。

 わたしたちの署名は、「和歌山県独自のガイドラインを持つ事(他県には有り)

「林立する風車(87基の大型風車計画)の景観は、世界遺産の"危機遺産リスト"となりかねないので撤回」、「県民にわかりやすい情報公開を」という三点を要望するものです。

 特に環境調査に関しては、広川町で健康被害による夜間停止という事態が現実であるにも拘らず、騒音・低周波音の測定義務すらないのです。9月の県議会で、山下大輔議員が県内における風力発電計画に関しての質問を提出し、「十分チェックした」という答弁がなされましたが、では土砂崩れを危惧する日高町上志賀地区の23名の住民決議で、10月着工の工事(12基・総工費60)が延期見直しとなった事はどう説明されるのでしょうか?

 署名活動中、県外からも沢山の署名が送られてきました。2週間に一度のペースで勉強会を重ね、全国各地で様々な問題提起がなされている事も知りました。

又、同じ志をもつ方々と情報交換することで、多くの学びを得る事が出来ました。

 署名を集める際に、「原子力発電より"まし"」という声がありました。"よく"考え、"よく"学び、"よく"行動する事において、"まし"はありません。

 丸6年、山の恵みに感謝し土に玉の汗を流す日々は、日本のそして和歌山の山々がどうあれば良いのかを示唆してくれるものでした。

 風車による健康被害者宅のおばあちゃんの言の葉です。

『自分らがこんげなことになるとはおもてもみなんだよ。えらいめにおうてのう。』

           

               蒲公英工房主宰 キルト作家

                           黒田街子

 

23日署名提出します

Y県議より、「要望署名の文中の"撤回を要望"の部分が私
の意見とは異なるので。」と、知事への取次ぎが無理との電
話がありました。新エネルギー導入は県にとって大切な事、
場所を選べば良いという事のようでした。
海外で風力発電を視察し、全く建っている状況が違うんです
と、話されていた事を思い出しながら、和歌山県の何処に建
てれば採算がとれますか?と訊きたくなりました。
 
循環型社会推進課の担当者に連絡し、課長が受け取りますと
の事で、23日の午前中に提出が決まりました。報道機関各
位宛に、『和歌山を心より大切に想う一人一人の署名の重さ
をご理解いただき、報道の使命を全うしていただきたい』と
、要望書と共に送りました。
 

2007年10月11日木曜日

低周波音被害

横浜のフリーライターTさんより、原稿が送られてきました。
近々週刊誌に掲載されるものです。環境破壊について鋭く指
摘、詳細にわたる調査に目をみはります。
 
電話での会話の中、愛知県田原市でも健康被害が出て問題に
なっている事を知りました。Tさんによると、世界でも風力
発電による健康被害が出ており、健康被害者の会というくく
りでは無く、「低周波音被害者の会」まであるそうです。こ
の件に関しては、後日資料を頂く事になっています。
 
大阪の講座で、生徒より「子供の夏休みの自由研究を『風力
電について』にしました。」という話があり、とてもうれ
しく思いました。教科書ではクリーンなエネルギーとされて
いるけれども、問題点をあげて親子で議論したというもので
す。多くの家庭で、話し合っていただきたいものです。
 

2007年10月3日水曜日

署名提出

 知事室に署名提出を伝えたら、「知事が即答出来ない件に
関しては、関係する課宛に出してください。」と、循環型社
会推進課に回されました。改めて連絡しますとの事での後日
の返事は、こちらで受け取り知事に渡しますというものでし
た。
 一人一人の民意は知事宛のものなので、直接手渡しする方
法を訊ねると、県議を通じて知事のアポイントメントを取る
ようにとの事で、早速県議のYさんに連絡しました。署名に
添付する要望書を作成し、Yさんの事務所にFAXしました。検
討して返事を下さることになっています。
 
 前後して、Yさんとの約束だった風力発電計画について9月
の議会で、知事に質問された質疑応答の全容が送られてきま
した。Yさんは、87基の風力発電計画が進んでいる事実を挙げ
、県がそれらを把握しコントロールする仕組みを持たない事
について、何らかの対応を迫っています。又、風力発電機の
景観について世界遺産の「危機遺産リスト」にふれ、自然景
観の保護のあたっての明確なルールを図ることを提言してい
ます。
 これらの事は、先日お会いした折にこちらからも要求した
事でしたが、約束どおり議会で質問して下さった事を嬉しく
思いました。一人の議員もこの現実を議会に出さないという
のでは、余にお粗末な議会であるという他ないというのが、
Yさんにお伝えした最たる事でしたので。
 
 知事並びに部長の答弁は、「十分チェックしてきた」
「今年度中の景観条例を目指して取り組んで参りたい」
というおざなりなものです。「十分チェックしてきた」のな
ら、土砂災害を心配する一地区の23名の反対決議が通るはず
などないでしょう。